整形外科において骨折現象のメカニズムの理解は興味深いテーマであるが、その複雑なプロセスを理解することは容易ではありません。CT画像を利用した有限要素法(CT-FEM)は、連続体力学の範囲内において、3次元で骨折を再現できる唯一の方法であり、基礎的問題から臨床上重要な問題に至るまでCT-FEMによる解析研究が進められています。本研究集会では、骨折のバイオメカニクス研究者が一堂に会し、最新の研究成果を発表し議論することを目的としています。
九州大学応用力学研究所 東藤 貢
プログラム
10:30 – 11:00 講演1
骨折を力学で考える -ミクロからマクロまで-
九州大学応用力学研究所 東藤 貢
11:00 – 11:30 講演2
有限要素解析を用いた骨折評価 -基礎と要点-
計算力学研究センター 三又 秀行
12:40 – 13:10 講演3
CT-FEMによる転子部不顕性骨折の進展予測解析
-厚さを無視できる骨折線のモデル化-
中部大学機械工学科 安達 和彦
13:10 – 13:40 講演4
上腕骨近位端4-part骨折の発生機序に関する生体力学的検討
仙台市立病院整形外科 佐野 博高
13:40 – 14:10 講演5
骨盤骨折に対する創外固定法と固定強度の比較
千葉大学整形外科 松浦 佑介
14:10 – 14:40 講演6
背屈位ギプスがcolles骨折の転位を防ぐ -有限要素解析による検討-
千葉大学整形外科 山崎 貴弘
14:40 – 15:10 講演7
BKP(Balloon Kyphoplasty)後の隣接椎体骨折の有限要素解析
-AVAスコアの力学的妥当性について-
嬉野医療センター 山口 雄一
15:30 – 16:00 講演8
有限要素解析法を用いた大腿骨頚部骨折のバイオメカニクスの検討
-Free torqueの有無による評価-
琉球大学整形外科 國吉 さくら
16:00 – 16:30 講演9
有限要素解析法を用いた脆弱性骨盤骨折のバイオメカニクス検討
-Trans-sacralスクリュー法の新しい荷重支持概念-
琉球大学整形外科 仲宗根 哲
16:30 – 17:00 講演10
骨盤脆弱性骨折の再現による発生メカニズムの検討
大分大学整形外科 川岸 正周
17:00 – 17:30 講演11
FEMでみる骨粗鬆症治療薬の骨への作用
-骨密度に依存しないPTH製剤の骨折予防効果の機序とは?-
門司メディカルセンター 鍋島 貴行
*都合により一部変更になることもございます。